投資用マンションの売り時は?FP相談でわかる6つの数字と出口戦略|綾野1級FP事務所

CFP®×宅建士が解説 / 投資マンション

FP相談で、何がわかるのか
——動く前に、自分の位置を数字で見る

「毎月の返済額は、今のところ変わっていない」。だから大丈夫、と感じているかもしれません。でも、家賃も、金利も、修繕積立金も、買ったときのまま止まってくれるわけではありません。

売るか、持ち続けるか——その前に必要なのは、決断ではなく現在地の確認です。この記事では、FP相談で実際に何が見えてくるのかを、相談が進んでいく順番に沿って追いかけていきます。読み終える頃には、「次に何を確認すればいいか」が、自分の言葉で見えてくるはずです。

目次

まず、今の現在地を確認する

相談は、いきなり「売り時」の話から始まるわけではありません。最初にやるのは、自分の物件について「いくつの数字を、円で答えられるか」を確かめることです。下のチェックリストを、頭の中で答えてみてください。空欄が多いほど、実は現在地が見えていなかった、ということに気づけます。

それぞれの項目、所有者様は「円」や「%」の具体的な数字で答えられますか。答えられない項目こそ、相談で最初に埋めていく場所です。

Check

買ったときの条件

  • 購入価格/借入金額
  • 当初のローン年数と金利
  • 契約時の管理費・修繕積立金
  • 契約時の家賃
Check

今の状態

  • 現在の借入残高
  • 残りのローン年数
  • 現在のローン金利
Check

毎月・毎年の収支

  • 毎月の収支=家賃収入 −(ローン返済額+管理費・修繕積立金)
  • 確定申告での不動産所得
  • 固定資産税・都市計画税の年額
Check

将来の条件

  • ローン金利が上がったときの、返済額の増え方
  • 修繕積立金の改定予定(次はいつ、いくらに)
Check

賃貸管理契約の内容(契約している場合)

  • 管理委託料(毎月の管理手数料の割合)
  • 原状回復費・入居者募集費用の負担
  • サブリースの場合:免責期間・保証賃料の見直し条件

「売ったらいくら残るか」がこのリストに入っていないのは、それが査定を前提とする数字だからです。ここは相談の中で改めて確認する部分なので、まずは手元の書類だけで分かることから埋めていきます。

相談で見えてくる、6つのこと

現在地が見えてくると、相談は「その物件だけ」の話から、少しずつ視野が広がっていきます。相談を通して見えてくるのは、大きく次の6つです。

STEP

物件の今後のキャッシュフロー予測

この物件を持ち続けると、これから収支はどう変わっていくのか。契約時から今、そして10年後・その先まで、リスクも込みで並べて見えてきます。

例:契約時 → 今 → 10年後 → その先、という順で収支を並べると、「どこから流れが変わるのか」が一目で見えてきます。
STEP

世帯まるごとのお金の流れ

物件単体ではなく、家計全体・ご家族の将来も含めたお金の流れの中で、この物件がどんな位置づけになるのかが見えてきます。

STEP

今、持っている商品の中身

投資信託や保険それぞれが、どんな期待リターンとリスク(値動きの幅)を持っているのか。
そして、このまま持ち続けると今後どうなっていくのかが見えてきます。

STEP

金融資産の全体像

現金・保険・不動産・有価証券・債券——資産がどこにどれだけ分散しているのか。全体を俯瞰すると、自分の立ち位置と「偏り」が見えてきます。

例:代表的な指数(その構成・リターン・リスク)と並べてみると、自分の資産が今どのあたりにいて、どこに寄っているのかが見えてきます。

STEP

NISA・非課税枠の使いどころ

使える非課税の枠が、今の資産全体の中でどう活きるのか。無理に使うのではなく、自分の場合はどう位置づくのかが見えてきます。

STEP

時間軸と出口

使える非課税の枠が、今の資産全体の中でどう活きるのか。無理に使うのではなく、自分の場合はどう位置づくのかが見えてきます。

STEP③は「商品ひとつひとつ」を見るミクロの視点、STEP④は「資産全体」を見るマクロの視点。同じお金の話でも、近づいて見るのと、引いて見るのとで、気づくことが変わってきます。

物件の今後を、6段階で見る

6つの中でも中心になるのが、「物件の今後のキャッシュフロー予測」です。
ここでは、相談がどう進んでいくのかを、6つの段階で追体験してみましょう。

STEP

契約条件をそろえる

売買契約書と返済予定表を開いて、購入価格・借入金額・金利・当初の家賃といった「出発点の条件」を、実際の数字でそろえます。ここがずれると、その先すべてがずれてしまうので、最初にきっちり合わせます。

STEP

契約時のお金の流れを見る

購入したばかりの頃、毎月のお金はどう回っていたのか。家賃から返済・管理費・修繕積立金を引くと、当時は手元にいくら残る想定だったのかが見えてきます。

STEP

今の月次収支と比べる

同じ計算を「今」でやって、契約時と並べます。家賃が下がり、修繕積立金が上がっていれば、収支は当時より苦しくなっているはず。一般的なケースでは、月2万円台のマイナスになっていることも珍しくありません。ここで「なんとなくの赤字」が、初めて具体的な数字になります。

ここで前向きな発見もあります。もし収支が健全で、リスクも低い物件だと分かれば、契約時の保険としての目的を活かす、繰上返済を複数回に分けて組み合わせる、将来はポートフォリオの収入源として受け取る——といった打ち手が見えてきます。数字を見ることは、マイナスばかりではなく、フラットな判断材料を手にすることです。

STEP

10年・15年先まで延ばす

今の収支を一点で見るのではなく、10年後・15年後まで線として延ばします。修繕積立金の改定や家賃の下落を織り込むと、この物件が「これからどちらへ向かうのか」が見えてきます。

STEP

リスクシナリオを重ねる[ここがPoint]

ここが、一般的な収支表との一番の違いです。
契約書や返済予定表に実際に書かれている条件を使って、金利上昇・空室・修繕積立金の改定・家賃の下落を重ねていきます。「もしこうなったら」ではなく、「この物件の場合、こうなる」という自分ごとの数字で見えてきます。

数百万円規模で結果が変わることもあります。だからこそ、感覚ではなく数字で確かめる意味があります。

STEP

50年収支で、出口まで見る

最後に、完済やその先まで含めた長期の収支で、この物件の「出口」まで見通します。持ち続けた場合に、生涯でどれだけ残る・どれだけ持ち出すのかが、一本の線で見えてきます。

「持ち続ける」か、「別の運用に回す」か——同じ時間軸で見比べる

このまま持ち続ける

  • 毎月の持ち出しを続けながら、ローンは着々と減っていく
  • 団信という保険の役割、実物資産としての安心感
  • 出口では収益還元法で評価された価格で売却

生涯に残る資産 = 相談で数字が入る

別の運用に回す(前提つき)

  • 手放して残る資金+毎月の持ち出し分を、分散されたポートフォリオ(NISAの非課税枠を含む)で運用したら
  • 流動性が高く、一部だけ取り崩すこともできる

※「年◎%程度で運用できた場合」という前提での比較

生涯に残る資産 = 相談で数字が入る

どちらが正解、という話ではありません。不動産にはレバレッジ・団信・実物という強みがあり、分散運用には流動性と分散という強みがあります。同じ時間軸で数字を並べて初めて、「持ち続ける」ことの本当のコストと価値が、両方見えてきます。
そしてもう一つ。この物件は、資産全体の中でどれくらいの割合を占めているでしょうか。現金・保険・有価証券とのバランスの中で、不動産に偏りすぎていないか——アセットアロケーションとして適切かという視点でも、この物件の位置が見えてきます。(資産全体の姿は、次の第4章で見ていきます)
この6段階を終えると、「なんとなく不安」だった物件が、持ち続けるといくら、そして売るならいくらで評価されるかという具体的な数字に変わります。売却価格は感覚で決まるものではなく、買主となる不動産会社が収益還元法——家賃が生む収益から逆算する方法——で評価します。つまり「買い手の目線で、今この物件がいくらと見られるか」まで数字で見えてくる。答えを出すのはFPではなく、その数字を見た所有者様自身です。

資産全体のバランスを見る

第3章の最後で、「この物件は、資産全体の配分として適切な位置にいるか」という問いが出てきました。それを確かめるには、証券口座も含めた資産全体を、一度、地図のように広げてみる必要があります。

まず、引いて全体を見る——資産の「偏り」に気づく

現金・保険・不動産・有価証券・債券。所有者様の資産は、今どこにどれだけ置かれているでしょうか。投資マンションを持っていると、気づかないうちに「不動産」に大きく偏っていることが少なくありません。全体を広げて初めて、その偏りが見えてきます。

資産配分の一例(一般化したイメージ)

投資マンション所有者様のアセットアロケーション例

不動産 55%
現金 25%
保険 12%
証券

分散の一例(公的年金GPIFの基本配分・2025年4月〜)※事実・公開情報

国内株 25%
外国株 25%
国内債 25%
外国債 25%

※上段は一般化した例です。下段のGPIF基本配分(2025年4月〜、4資産25%ずつ)は公開情報にもとづきます。出典:GPIF「基本ポートフォリオの考え方」。実際の所有者様の配分は相談で確認します。

2つを並べてみると、「自分はどのあたりにいて、どこに寄っているのか」が見えてきます。良い・悪いではなく、偏っているかどうかを事実として確認する——これがアセットアロケーションの出発点です。

代表的な指数と並べて、立ち位置を確認する

自分の配分だけを見ても、それが偏っているのか普通なのかは分かりません。そこで、値動きの幅(リスク)とリターンの目安で、代表的な資産がどのあたりに位置するのかを地図にしてみます。そこに「今の所有者様の資産」と、分散の目安として公的年金GPIFを置くと、自分がGPIFと比べてどのあたりにいるのかが一目で見えてきます。

代表的な資産の「立ち位置」(イメージ)

リターン 高 ↑ → リスク(値動きの幅)大
預金
債券
不動産(実物)
国内株
全世界株
GPIF (分散の目安)
今の所有者様 (不動産に偏り)

※位置はイメージです(一般化)。GPIF(公的年金の分散配分)を目安に置いています。実際は相談で、所有者様の資産をこの地図に置いて確認します。

それぞれの指数が実際どんな中身で、過去にどれくらい増え・どれくらい下がったのか——その詳しい比較は、相談時にひとつずつ見ていきます。

市場の「パフォーマンスが低い年」にどこまで下がりうるか——リスク幅の正体

上記のマップで見たとおり、期待リターンが高い配分ほど、リスク(値動きの幅)も大きくなります。その「リスク幅」を、いちばん実感できるのが、過去のような大暴落が来たときにどこまで下がるか、です。同じ暴落でも、分散しているかどうかで、下がり方はまるで違います。

もし過去の大暴落(リーマンショック級)が来たら(1,000万円を運用中とした場合の試算イメージ)

分散が効いていない配分

残り 約550万円 −45%

分散した配分(GPIF型の目安)

残り 約740万円 −26%

※過去の大暴落(リーマンショック級)の各資産クラスの指数実績にもとづく試算イメージです。同じ1,000万円でも、分散していれば下げは浅くなります。実際は所有者様の配分で相談時に試算します(STEP④)。過去の実績は将来の成果を保証しません。

この「悪い年にどこまで下がりうるか」が、リスク幅の正体です。不動産に偏っている今は、この分散の効きを受けにくい状態。資産全体を組み替えることで、期待リターンを保ちながら、暴落時の落ち込みを浅くできる余地があるか——それが見えてきます。

所有者様の今の配分の期待リターン・リスク幅、そして過去の暴落が来たら何%下がるか(GPIFとの比較つき)は、相談時に、実際の数字にして見ていきます。

資産全体の地図から、期待リターンと「悪い年にどこまで下がるか」というリスク幅まで見えてくると、第3章で見たあの物件も含めて、資産全体としてバランスが取れているかを、自分の目で判断できるようになります。答えを出すのはファイナンシャル・プランナー(FP)ではなく、その全体像を見た所有者様自身です。

世帯まるごと —— 一生のお金の流れで見る

ここまで、1つの物件、そして資産全体のバランスを見てきました。
最後に、それらを「世帯の一生のお金の流れ」の中に置き直します。
物件も資産も、家計・ご家族の将来まで含めた1枚の表に載せると、意味がまるで変わって見えてきます。

世帯の純資産が、この先どうなるかを数字で追う

相談では、世帯の収入と支出を1年ずつ並べた表をつくり、そのいちばん下の行——純資産総額(資産から負債を引いた、正味の財産)が、これからの年々どう動くかを数字で追います。今いくら、退職のころいくら、老後いくら。ここが増え続けるのか、どこかで目減りするのかが、数字ではっきり見えてきます。

物件を持ち続けるか、売って組み替えるか——純資産で比べる

その表を、「物件を持ち続けた場合」と「売って資産を組み替えた場合」の2通りでつくって、純資産総額を並べます。すると、今のマイナスだけを見ていたときとは、違う数字が見えてきます。

「売って組み替える」には、損切りが伴うこともあります。実際、残債が売却価格を上回っている(含み損の)方は少なくありません(地域や購入時期によっては、含み益のこともあります)。ただ大切なのは「損か得か」の一点ではなく、今の損を確定してでも組み替えたほうが、生涯の純資産で上回るのかを数字で見ることです。感情ではなく、純資産で冷静に判断する材料になります。損切りそのものの見極め方は、別のテーマとして詳しく扱います。

世帯の純資産総額は、この先どうなるか(物件あり/なしの比較・イメージ)

時点 持ち続ける 売って組み替える
現在(40歳ごろ) 約3,000万円 約3,000万円
退職のころ(65歳) 約5,500万円 約7,000万円
老後(85歳) 約7,000万円 約9,500万円

※一般化したイメージです。不動産の実質利回り(ネット)は年2%前後にとどまりやすいため、純資産で見ると多くのケースで「売って組み替え」が上回り、時間とともに差が開きやすくなります。ただし団信・実物の安心、物件ごとの利回り、売却コスト・税で結論は変わります。実際は相談で、所有者様の数字で年ごとの純資産をつくります(STEP②)。

実際のシミュレーションツール画面(イメージ・数値はサンプル)

CF表 / 所有者様 運用利回り 4% インフレ率 1.8%
2026
(40歳)
2036
(50歳)
2046
(60歳)
2051
(65歳)
2061
(75歳)
2071
(85歳)
▼ 収入
本人 468.0 611.5 652.0 1,036.2 438.2 218.9
配偶者 252.4 346.7 384.2 45.7 154.6 151.6
世帯可処分所得 720.4 958.2 1,036.2 1,081.9 592.8 370.5
▼ 支出
生活費 318.4 392.1 460.9 495.5 560.9 613.2
住居費 198.6 246.0 277.6 277.6 27.6 23.7
教育費 10.0 102.0 312.0 0 0 0
保険料 14.4 14.4 14.4 0 0 0
その他・不定期 113.7 67.1 32.0 306.6 159.1 106.8
支出合計 655.1 821.6 1,096.9 1,079.7 747.6 743.7
年間損益 +65.3 +136.6 −60.7 +2.2 −154.8 −373.2
▼ 金融資産(期末)
預貯金 1,686.0 969.9 450.0 40.8 970.2 598.7
運用資産 1,314.0 3,210.5 4,500.9 5,459.5 5,370.5 6,401.9
保険(解約返戻金) 0 0 0 0 0 0
純資産(資産−負債) 3,000.0 4,180.4 4,950.9 5,500.3 6,340.7 7,000.6

※実際のツールは年ごと・費目ごとにもっと細かく計算しますが、ここでは分かりやすさのため費目を絞り、6つの年だけを抜き出した簡易版で示しています。ライフイベント(住宅ローン完済・退職・年金開始など)を年ごとに反映して算出。数値はイメージであり、実際の相談ではご自身の条件・費目で作成します。

損切りの額は、複利運用で立て直しできることもある

  • たとえば100〜700万円ほどの損を確定して、物件を手放します
    (損失額はお客さんと物件によります)。
  • すると、毎月1〜3.5万円のマイナスCF(税込持ち出し)が、そこで止まります。
  • これまで持ち出していた月1〜3.5万円を、そのまま金融資産に投資し直します。
  • 金融資産への投資は複利運用が効くので、確定した損失の立て直しが、15〜20年ほどでできることが多いのです。

損を確定するのは怖いものですが、「止まる持ち出し」と「複利」まで含めて数字で見ると、印象が変わってきます。(※回復年数は損失額や利回りの前提で変わります。実際は所有者様の数字で試算します。)

逆に、損切りをせずに繰り上げ返済でしのごうとしても、次に見るように実質利回りと借入金利が相殺されるため、根本的な解決にはなりにくいのが実情です。

純資産の数字で追うと、多くのケースで「売却してポートフォリオの組み替え」が伸びやすくなります。その理由は、投資用マンションの“稼ぐ力”にあります。

実質利回り(ネット)は年2〜3%前後になりやすいのですが、その利回りは借入金利(同じく2〜3%前後)とほぼ相殺されます。
さらに、修繕積立金は数年毎に上昇し、固定資産税・都市計画税(固都税)も毎年かかるため、ここに現金を追加で入れても(繰上返済や自己資金の投入)、資産の増えるスピードはあまり上がりません。

インフレ継続局面では、この差はさらに開きやすくなります。
借入金利や修繕積立金は物価連動でどんどん上がっていく一方で、投資用マンションの賃料は上がりにくく(賃料の決まり方の事情もあります)、金利の上昇に賃料が追いつきにくいためです。

持ち続けるメリットが大きい方のケース

  • 相続対策
    不動産は相続税の評価額が現金より低くなりやすく、借入と組み合わせると、相続財産の圧縮につながります。
  • 保険の役割
    団信により、万一のときにはローンが消え、家族に無借金の資産を残せます。
  • レバレッジの活用
    適切な借入コントロールができている場合は、少ない自己資金で資産を持て、金融資産と“掛け算”で伸ばせる余地があります。
    ※2010年代前半に所有し元本の償却が進み、かつ、
  • 物件次第
    借入残高が小さい(700万円を切るなど)/立地・購入価格に恵まれ賃料水準の期待が見込め、かつ残債が早く減る物件は、実質利回りが高く、持ち続ける優位が残ります。

逆に言えば、投資用マンションは金利上昇に弱く、純粋な利回り目的では優位性が出づらくなっています。相続・保険・資産配分としての明確なニーズがあるかどうかが、所有するかしないかの分かれ目になります。(持ち続ける場合も、家賃で出た利益を有価証券に再投資すれば、組み替えとの差は縮められます。)

不動産マーケットは「所有」より「借りる(資産を固定しない)」ほうにメリット

投資用マンションに限らず、不動産全般で「持つ」より「借りる(資産を固定しない)」ほうにメリットが出やすい——これが、いまの大きな流れです。
ただし、これは恒久のものではありません。金利が上がって金融緩和が通常の状態に戻り、不動産の価格が調整されれば、「持つ」側にメリットが戻る局面もやってきます
。つまり、所有と賃借のどちらが有利かは、時代の空気で一律に決まるものではありません。だからこそ、世間の流れではなく、いま自分の物件がどちらなのかを、数字で確かめる意味があるのです。

年金・教育・為替・運用の見込みも、同じ表の中に

公的年金がいつからいくら入るのか、教育費のピークがいつ来るのか、保険の満期がいつか、為替の想定はどうするか、ポートフォリオ運用益はどの程度見込めるのか——これらもすべて、将来の収入・支出として同じ表に入り、純資産の数字に反映されます。バラバラに考えていたお金が、一つの表の中でつながって見えてきます。

所有者様の世帯の年ごとの純資産総額(物件あり/なしの2通り、年金・教育・住まいも反映)は、別ページで、実際の数字にしてつくっていきます。

数字を確認し、内容を把握した所有者さんは、ブレなくなる

ここまで、順番に数字を見てきました。振り返ると、こういう流れでした。

  • 今の現在地
    契約時の条件、今の収支、円で答えられない場所を確認した
  • この物件の出口
    持ち続けるといくら、売るなら収益還元法でいくらと評価されるか見えた
  • 資産全体のバランス
    不動産にどれだけ偏っているか、暴落が来たら何%下がるか見えた
  • 世帯まるごとの一生
    純資産の数字で追うと、所有と組み替え、どちらが自分に合うか見えた

ひとつずつは、小さな確認でした。でもつなげると、「なんとなく不安」だったものが、円で答えられる、はっきりした数字に変わっていきます。

見ていない人

「なんとなく不安」を抱えたまま、毎月の持ち出しだけを見て、動けずにいる

数字で見えている人

出口・資産全体・生涯の純資産まで見たうえで、持ち続けるか組み替えるかを、自分で選べている

同じ物件を持っていても、見えているかどうかで、次の一歩はまったく変わってきます。数字と内容を把握した所有者様は、自分の意思決定で未来を決定されることが多いです。

CFP®・宅建士による無料相談

この記事で見た数字を、
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