不動産屋の豆知識

住宅ローンで不動産投資(実住投資)をするのは契約違反(OUT)です。

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住宅ローンで不動産投資(実住投資)をするのは契約違反(OUT)です。

2018年、スルガ銀行ェアハウス融資における源泉徴収票や収入証明書の改竄(かいざん)西京銀行におけるTATERUの預金残高改竄社会問題になりました。
さらに悪質な問題として、住宅ローンで不動産投資(実住投資)というものがあります。

プロローグ

お客様
お客様
 同僚が不動産投資するにあたって住民票を異動するって言っているんです。私が不動産投資を始めたときはそんなことなかったですよね?どういうことですか??

あやってぃ
あやってぃ
 それは住宅ローンで不動産投資ですね。ダメですよ。絶対ダメです。 

 

住宅ローンで不動産投資の選択肢は排除の一択です。

ネットを見ているとちらほら「住宅ローンで不動産投資をする」というような記事を見ます。

不動産屋としてどうしても気になるので、問題点をまとめておきたいと思います。

結論

住宅ローンで不動産投資は契約違反です。

 

不動産投資を始める際に、

住宅ローンを利用すると、
金利は低く金融機関への月々支払額が下がるためキャッシュフローがよくなる
という理由で住宅ローンでご検討の方がおられるかもしれません。

そして、悪質な不動産会社の担当者は、
住宅ローンで不動産投資をすすめてくるかもしれません。

控えめにいって、完全に契約違反(OUT)なので、その選択肢は排除しましょう。

住宅ローンは、契約者が居住することが契約条件になっています。
住まずに貸すのは明らかな契約違反です。

 

住宅ローンで不動産投資(実住投資)の5大リスク

金融機関が物件を貸している事実を把握すると、次のようなことが想定されます。

①全額一括返済

契約違反ですので、全額返済を求められる可能性があります。

その場合には
①短期間で現金を集めて返済する
②物件を売却し、残った債務を清算する
③早急に他の金融機関で投資用ローンを探し、借り換えを行う
必要があります。

 

②金利の引き上げ

住宅ローン投資用ローン基準となる金利が異なります。

そのため、投資用のローン金利もしくはセカンドハウスローン等への金利見直し
もしくはペナルティ付きの金利に変更される可能性があります。

『なんだ、①②ぐらいの問題か、バレた時に対処しよう』という安易な考えは得策ではないように思います。

バレなくても困ることもあります。

 

③住宅ローン控除は利用できません

住宅ローンを使って購入する物件は、住宅ローン控除の対象物件が多いかと思います。

専有面積、築年数等が規定に入らない場合は対象外となります。

ただ、住宅ローン控除を利用するには、対象物件を取得し6カ月以内に居住し、その後も居住し続けることが要件となります。

実住投資居住していないため、住宅ローン控除対象外となります。

給与の他に家賃収入がある場合、確定申告をする必要があります。

住宅ローンを利用し不動産投資をした場合は
金融機関の金利が低く
事業用資産ではないので減価償却資産証明書(譲渡対価証明書)が売主から取得できない可能性があります。

そのため、通常の不動産投資よりも経費が少なくなるかと思います。

不動産所得が黒字になる場合は、所得税・住民税を追加で納税する必要があります。

 

④本当に必要なときに住宅ローンが組めない

住宅ローン基本的にお一人様1契約のみです。

そのため、本当にご自身がご自宅を購入される際に住宅ローンが使えないことがあります。

例外もあります。(下部に記載)既に住宅ローンを組んでいても購入理由が明確で、条件を満たせば、追加購入の相談も可能です。

 

住宅ローンで不動産投資(実住投資)をしている場合

ご自宅を本当に購入する際には、金融機関の審査時に、確定申告書の提出を求められます。

審査書類を一つ一つ確認し、住宅の取得年月日と賃貸開始時期が近ければ、金融機関担当者はおかしいと判断し否決されると思います。

確定申告をしないという選択肢を考えるかもしれませんが、

確定申告を意図的にしなかった場合
は、国税庁から無申告加算税というペナルティ(本来収めるべき税額の15%~20%)を受けることになります。

 

⑤長期間にわたる精神的な苦痛

①~④のリスクを借入期間中、ずっと抱えて日々を過ごすことは、
かなりの苦痛を伴うのではないでしょうか。

不動産投資は、ポートフォリオの最適化(資産のリバランス)や、将来的な収入源の確保、生命保険の補完的な役割、不動産税制の有効活用、現金の運用先として、
長期的な明るい未来を見据えて取り組まれる方が多いと思います。

数千万円の一括返済リスクを抱えてまで行うことは、本来の不動産投資の趣旨と異なると思われる方が多いのではないでしょうか。

もし真剣に検討されていらっしゃる方は、
今一度①~⑤のリスクを本当に許容できるかを、
冷静に考えられることをおすすめします。

 

なぜ住宅ローンで不動産投資(実住投資)をしていることが判明するのか

とは言っても、バレないでしょ、と思われる方へ。
結構な確率でバレます。

ケース①郵送書類から

何とか物件の所有権移転が完了した後も、問題は発生し続けます。

続々と届く不動産関係書類です。

①金消契約書類の控え
②登記関係書類
③ローン返済表
④火災保険証券
⑤租税関係書類

所有権移転後に、続々と多方面から書類が送付されます。
転送不可の書類や、簡易書留等で送られてくるものも多いです。

当初、賃貸にださず、空家にしていた場合、受け取りに問題生じるかと思います。発送先に郵送物が戻るとそのことで不審に思われる可能性があります。

 

ケース②賃貸の入居者から

次に、所有権移転から早い段階で賃貸に貸し出した場合
ケース①同様、物件所有者(購入者宛)に様々な書類が送付されます。

賃貸物件の入居者が購入者の書類を受領しなければ、そこから判明することもあります。

再発行ができない書類(購入者の権利証等)を、入居者が紛失した場合も、将来的に手続き費用が余分に発生します。

 

ケース③金融機関の担当者確認から

金融機関の担当者は、住宅ローンや、投資用マンションの融資の可否の検討にあたり、
賃貸相場も確認しています。

「あれ?この物件以前に融資した物件じゃないかな?」と確認を行うことで判明することがあります。

 

契約違反にならないケースももちろんあります。

金融機関によって判断は異なりますので、下記のような場合は、金融機関担当者に相談がベストだと思います。

転勤

転勤になり、なくなく自宅を貸出しする場合

住宅ローン控除も一定の条件を満たし手続きを行えば、再び要件を満たせば受けれます。

 

転居理由が発生

家族が増え、明らかに狭い等でお引越しをし致し方なく自宅を貸出しする場合
※明らかに生活環境に変化があった場合は認められる場合が多いのでは、と思います。

僕も金融機関へお客様のローン相談した際に下記回答をもらったこともあります。

同じエリア家族構成に変化なしで、間取りも同程度なら、
実際に住むとしても、融資はしにくい」と言われたことがあります。
※実住投資を疑われるからですね。

以上、不動産投資は契約違反をしてまでするものなんてありませんので、やめておきましょう、というお話でした。